マダニにご注意を!  -森林に入るとき、肌の露出を避けてー

屋外行事や外での仕事で「マダニ」に咬まれる事例が散発しています。マダニは数ミリの大きさの虫で、肉眼で確認でき、樹木や草むらに潜んでいて、野生動物や人間に喰いつき、吸血します。

マダニ

アウトドアから家に帰ってきて、首すじや耳の周囲に「黒い虫がくっついていた」ことではじめて気づくケースもあります。マダニのくちばし(口器)の構造は、釣り針の “返し”のようになって、引っこ抜こうとしても容易ではありません。

ダニ2

マダニに咬まれることで起こる問題点は

①虫を無理に引っこ抜くとちぎれて一部残る→ あとで皮膚の炎症やしこり(異物肉芽腫)の原因となる。

②まれに、マダニが細菌やウイルスなどの病原菌を持っていて、刺した人間に感染症を起こす。

医療の現場で、マダニが媒介する感染症として、念頭に置くものは、以下の4つが代表的です。

 

  •  ライム病(病原菌はマダニがもっているボレリア)

本州中部以北で報告。マダニに咬まれて数日から一カ月くらいして、その部位を中心に「輪っか状」(環状紅斑)の斑点がでたら受診してください。また、インフルエンザに類似した症状がでることがあるので、内科を受診される際は、過去にマダニ咬まれたことを告知してください。有効な抗菌薬あり。

 

  •  日本紅斑熱(病原菌はリケッチア)

北海道を除く本州全般からの報告があるが、特に関東より西の地域で多い。2~10日の潜伏期のあと、高熱、発疹、刺し口を3徴とする症状が現れる。(ちなみに、同じリケッチア感染症であるツツガムシ病の潜伏期は5~14日後。ツツガムシ病は、ツツガムシの幼虫により刺されて起こる感染症だが、虫体のサイズが0.2mmくらいなのでマダニと違って刺されているのに気づきにくい。幸い、日本紅斑熱も、ツツガムシ病も有効な抗菌剤があり、早く気づいて、疑わしきは即治療が肝要)。

 

  •  重症熱性血小板減少症候群(SFTS)(病原菌はウイルス)

数日から2週間の潜伏期の後、発熱や頭痛、全身倦怠感、消化器症状が起き、血小板減少、白血球減少、肝機能障害などの血液異常を伴う重症感染症で、致命率が高いのが問題となっています。ニュースでの報道もご覧になったことがあるのではないでしょうか。2012年日本でも発生が報告、今のところ、西日本からの報告が主だが、年々広がっている。国立感染症研究所からのSFTSウイルスの国内分布調査(第三報) (IASR Vol. 37 p. 50-51: 2016年3月号) によると、SFTSウイルス遺伝子が認められるマダニの分布が全国に及び、岩手県でもみられることから、今後、注意が必要と考える。ある抗ウイルス剤の臨床研究が話題となっており、有効性が確立し、臨床で使用できるようになることが期待される。

  •   ダニ媒介脳炎(病原菌はウイルス)

日本ではあまり知られておらず、北海道の一部地域からの報告がある程度だが、海外ではまれではない。1-2週間の潜伏期のあと、インフルエンザ様症状と神経症状起きる。渡航する際は流行の確認を。

 

マダニにご注意を!  

-森林に入るとき、肌の露出を避けてマダニ咬症を予防しましょう!咬まれたら、皮膚科を受診してください!!-

屋外 虫

 

ブログの最新記事

PAGE TOP