職業病としての”手あれ”について

職業病としての”手あれ”について

理・美容師、介護職、看護師、調理師、製造業、自動車整備士など、職業病としての手の皮膚炎で悩んでいる方が多くいます。

手荒れは、

① 頻回の手洗いで洗剤による脱脂、気候(冬場の低湿度)による皮膚の乾燥(皮脂欠乏)

② 接触皮膚炎 (2種類あり、薬品や機械的な刺激による刺激性接触皮膚炎と、触れるものへのアレルギー性)。

③ 特に夏に、内的な皮膚炎である‘汗疱状湿疹もしくは異汗性湿疹’(手のぷちぷち水疱)

が原因として考えられますが、実際には①②③が合体したような所見がみられることも多く複雑です。また、かなりの割合でアトピー性皮膚炎が背景にみられます。

さて、接触皮膚炎に関して、東北労災病院皮膚科で理美容師の手湿疹について長年研究されたきた先生方の報告によると、理美容師の手荒れの原因として、

① 刺激性接触皮膚炎・・・シャンプー液、パーマ液、染毛剤中の刺激物質や毛髪、道具による機械的な刺激

② アレルギー性接触皮膚炎・・・製品中のアレルゲンにかぶれておこる。ハサミ等の金属もニッケルかぶれの原因となる。

(頻回の洗髪によるシャンプー中の界面活性剤や髪の毛の機械的刺激の影響で、皮膚の角質の保湿成分が失われ、バリア機能が低下する(刺激性皮膚炎)

そのうえで、種々の製品中のアレルゲンに反応するようになる(アレルギー性皮膚炎)、など、両者が入り混じった症例も多くみられました。)

また、アレルギー性接触皮膚炎の検討では、理美容従事者にパッチテストで検討したところ、86%で何らかのアレルギーがあり、

アレルゲン別に

1位 酸化染毛剤、  2位 パーマ第1剤、  3位 シャンプー

毛染め剤がかぶれの代表選手であることは有名ですが、シャンプーに含まれる界面活性剤のコカミドプロピルベタイン(CAPB)がアレルゲンとして注目されました。

 

治療

1)スキンケア・・・ハンドクリーム、保湿剤で皮脂を補う。

(特殊なバリアクリームがあり、サンプル差し上げています。)

2)今起こっている皮膚炎の治療・・・軟膏療法、内服薬 (もっとも重要)

3)パッチテストで接触アレルギーについて検査する→アレルギー性に反応する人は、接触が避けられない限り治癒しない。(金属19種類、ゴム、ゴムの硬化剤、界面活性剤、保存料、etc検査可)

4)アトピー性皮膚炎に合併し、難治なケースでは、光線療法が有効な場合が多いです。

 

以上を組み合わせて行っています。

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