円形脱毛症

円形脱毛症とは

特に誘因なく、頭の毛が抜けて、丸く、あるいは全体的に脱毛する疾患です。タイプとして、     1)一か所だけ抜ける単発型
2)数か所抜ける多発型
3)全頭型
4)全身型(体毛も抜ける)
という病型に分類されますが、一か所もしくは少数箇所が抜ける多発型の頻度が圧倒的に多くみられます。診断は毛の形の異常(肉眼、ダーモスコープ)から診断し、周囲の毛の抜け易さ、脱毛のパターンと面積から重症度と病期(急性期:おおむね発症6ヶ月以内か慢性期か)を判断します。

円形脱毛症の原因

まだ確実なものはわかっていません。しかし遺伝(家族歴がある)、本人の体質(何回か繰り返すことから)が、この病気へのかかりやすさが決定されているらしい、ということは分かっています。俗にストレスが原因と信じられていますが、実際に、精神的なストレスが発症の引き金になることも経験します。アトピー性皮膚炎と合併することもあります。

人体は、外からのウイルスや病原菌の攻撃に対し、防衛する免疫系を備えています。ところが、なぜか免疫系が自分自身の毛の構造を攻撃してしまった状態が円形脱毛症です。その結果、毛が伸びきらずに抜けてしまいます。このような病態を自己免疫病といいます。円形脱毛症の患者さんでは時々内臓の自己免疫疾患(甲状腺炎が多い。)を合併することがあり、必要に応じて採血検査でチェックします。

円形脱毛症の治療法

単発あるいは2~3個程度の脱毛斑などは1年ほどで自然治癒する傾向があります。外用剤で経過をみてよい場合が多いです。一方、タイプ3)、4)、5)は難治で、治療に難渋することが多いです。

● 進行期の治療
2)でどんどん進行する例や、急に生じた3)、4)などはステロイドホルモンを使用して自己免疫反応を早めに抑える必要があります。(早期治療が極めて大事で、予後に大きく影響)。点滴する治療は入院で行うことが一般的で、総合病院にお願いします。発症6か月以内の対処がとても大事といわれています。

● 症状固定期の治療
局所免疫療法が有効です。これは、頭皮にわざとかぶれ(接触皮膚炎)を起こすことによって脱毛の免疫反応を抑える方法です。SADBE療法とも言われ、当院で行っています。

● その他の治療
エキシマライトという光線療法が有用な状態があり、当院で行っています。また、病期の長い方や小児では、ある種の抗アレルギー剤の投与が有効なことがあります。

円形脱毛症が長期化した場合

日本皮膚科学会のガイドラインにも記載のある治療法の中から患者さんと相談の上、治療法を選択し、根気よく継続するのがよいでしょう。

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