金属アレルギーについて

金属アレルギーによる症状とは

金属と関係した皮膚のトラブルとしては、
金属かぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)と、体にとりこまれた金属による(全身性)金属アレルギーがあります。
前者は、ピアス、ネックレス、腕時計、ジーンズやベルトの金属部分があたるヘソ周囲、ビューラーのあたるまぶたが代表的で、夏場の汗をかきやすい時期に、時計やベルトの部位がかゆくなる、といった症状がおこります。

後者の金属アレルギーが関係している皮膚病として、①汗疱状湿疹(手の平、足の裏に透明なプツプツした水疱ができて、かゆい、または重苦しく感じる症状)、②掌蹠膿疱症(手のうら、足のうらの皮膚がガサガサして膿をもったブツブツが慢性に続く症状、③扁平苔癬(体に紫がかったような斑点は皮膚の盛り上がり、口腔内や陰部の粘膜が荒れて痛むといった症状、の頻度が高く、それ以外にも、体中に原因不明の湿疹(痒疹型、貨幣状湿疹型)、斑点が広汎に生じる状態にも金属アレルギーが関係しているこも経験します(ただし、掌蹠膿疱症と扁平苔癬は、金属アレルギーだけが原因ではないことにご注意ください。)

金属アレルギーとなるメカニズム

日本人では、ニッケル、クロム、コバルトが3大アレルゲンですが、これらはイオン化して、皮膚の細胞にくっついた状態で、アレルゲンとして体が反応するようになってしまいます。典型的には、ピアスにニッケルが含まれるとピアスホールの微細がキズで感作され(=アレルギー性が生じ)、以後、ニッケルアレルギーとなってしまう(体がニッケルに反応するようになってしまう)のです。金属のイオン化に汗が関わり、また皮膚の微細なキズ(ひっかくことによる)ではバリア機能が壊れて組織が露出し、免疫細胞と金属が接触してしまうため、、発汗の多い夏場のネックレス、時計などの装身具をつけた首や腕ではかぶれやすくなるのです。

金属アレルギーの診断と検査

当院では、金属パッチテストを行って金属への接触アレルギー(感作の有無)を検討しております。 原則として以下の種類の金属を一度に検査します。これらには、アクセサリーや身の回りの日用品、歯科金属に使用される金属が検討できます。
(塩化アルミニウム、塩化コバルト、塩化第二スズ、塩化第二鉄、塩化白金酸、塩化パラジウム、塩化マンガン、三塩化インジウム、四塩化イリジウム、臭化銀、重クロム酸カリウム、硫酸クロム、硫酸ニッケル、塩化亜鉛、塩化金酸、硫酸銅、塩化第二水銀)  検査は、背中の上の方に、上記の試薬がついたバンソウコウを貼り、二日後に剥がしに来ていただき、翌週、最終判定としています(たとえば、月曜、水曜、翌週の月曜、というように3回の通院が必要)。

金属アレルギーの治療法と気をつけるポイント

最も身近な金属で、溶出によって人体に取り込まれ得るものは、歯科材料ですので、定期的な歯科への受診によるメンテナンスが勧められます。もし、それらに使用されている金属が検査で強く陽性となれば、金属の除去や交換が必要となることがあります。歯科の先生に情報提供し、対応を検討していただいています。
また、ニッケル、クロムは豆類を中心とした食品中に多く含まれ、該当する食品(とくに嗜好品)を一定期間控えていただき、皮膚症状の改善があるか検討することも行われます。

金属アレルギーの検査法(パッチテスト)

金属アレルギーの検査法(パッチテスト)

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