接触皮膚炎(化粧品かぶれ、手湿疹)

化粧品かぶれ、手湿疹とは

①女性を中心にお顔のかゆみがなかなか治らない場合、化粧品による接触皮膚炎が疑われます。化粧品に限らず、洗浄料やスキンケア用の基礎化粧品、メイク、日焼け止め、頭髪の毛染め剤、シャンプー剤、整髪料等、顔の皮膚に接触するものすべてが原因の可能性となります。また、化粧品かぶれと思っていても、単に、長年の洗顔法の習慣が間違っていたことが原因だったり、過度に擦っていたり、前髪の毛先がまぶたにかかっていることによる接触皮膚炎も併発していることが多く、詳細な問診と皮疹の観察が解決のカギとなります。②主婦や医療、介護職の方、理美容師の手荒れがひどく困っている方が多くいます。頻回の手洗いや洗剤中の界面活性剤の影響で、皮膚の保湿成分が失われ、バリア機能が低下(刺激性接触皮膚炎)しやすい状況で、さらに種々の製品中のアレルゲンに反応するようになります(アレルギー性接触皮膚炎の合併)。

化粧品かぶれや手湿疹の種類

接触皮膚炎には、成分に対するアレルギー反応によるかぶれと、界面活性剤などの成分の刺激による刺激性皮膚炎があります。前者の場合の裏付けとして、パッチテストが役に立ちます。また、基礎疾患にアトピー性皮膚炎があるとバリア機能が低下しているため、両者の合併の頻度が高くなります。

化粧品かぶれや手湿疹の治療法

問診と皮疹の観察、使用化粧品や洗浄料、手袋等皮膚に触れるものの成分を拝見し、疑わしいものの中止、変更をアドバイスします(経験上、あるいは文献報告でかぶれやすい成分、情報を基に) その上で、皮膚炎の薬物療法を行います。
接触アレルギーの検討には、パッチテストを行って検討します。患者さんの皮膚に接触する可能性のあるものすべて(石鹸からシャンプー、基礎化粧品、メイクで使用するもの、手指の消毒剤、手袋の実物等)持参していただき、そのまま、あるいは適当な濃度にサンプル調整して背中に48時間貼付します。

化粧品かぶれや手湿疹の治療における注意点と気をつけるポイント

女性はスキンケア法や化粧品の選択を習慣として行い、その方法は十人十色です。顔のかゆみが続く場合、今の化粧品は長年使用しているから大丈夫という保証はないため、一度専門医を受診してみてください。客観的な視点、専門家のアドバイスを少し取り入れるだけでも症状が改善する場合があります。なお、市販薬を使用して自己治療しようとすることは副作用の点から危険ですのでやめましょう。
理美容師の方で、シャンプーに含まれる界面活性剤への接触アレルギーが起きている場合は適切なグローブの使用でアレルゲンに触れないような注意が必要となります。アレルギー性接触皮膚炎の場合、アレルゲンに触れる限り皮膚炎が治らないので、治療と並行して原因の特定と除去がポイントとなります。

症例写真

接触皮膚炎 症例写真

上は工場勤務の男性、下は医療従事者の女性の手湿疹。パッチテストで接触アレルギーを検査し、陽性となったものに触れない工夫をします。保湿のスキンケアとステロイド剤の適切な塗り方を指導。もともとアトピー性皮膚炎がある場合はエキシマ光線療法を併用します。
職業性のため症状は一進一退ですが、患者さんと二人三脚で治療に取り組みます。
(右側写真は治療後の状態です。)

光接触皮膚炎

 

ケトプロフェンによる光接触皮膚炎

湿布を貼って2週間経過したのに、屋外で腕を露出したところ、ひどく湿疹を生じた症例です。
このような事例は頻度が高いので注意しましょう。

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